この章の最後に、ソフトウェアの欠陥によって、どれほどの損害が出るのかシミュレーションしてみたいと思います。
こんな例を考えてみましょう。
1000万台出回った携帯電話を欠陥修正のために回収した場合:
ソフトウェアアップデートをするのに1台につき100円のコストがかかる=10億円の損失
普通の人なら、一生働いても返せる金額ではありませんよね。
もし、自分のほんの少しの気の緩みから、こんなに大きな金額の損害を出したら…、皆さんはどうしますか?
ソフトウェアの欠陥による損害は、現実に数多く発生しています。
誰もが知っているような有名な会社が引き起こした例も、数え上げればきりがありません。
これらは、例外なく会社に莫大な損害をもたらし、信頼を失墜させます。
私たちにできることは、すでに起こってしまった不幸な例を心に刻みつけて、日々精進する(品質保証スキルを磨く)ことなのでしょう。