モダン型開発/従来型開発について ガイオ・テクノロジーは、伝統的な組込み開発(従来型開発)に加え、
モダンな開発スタイル(モダン型開発)を支援いたします。

アジリティと品質の両立が求められる モダン開発

モダン型開発とは

開発期間を短縮し、逐次アップデートする「モダン型開発」とは

自動車開発における「モダン開発」は、デジタル資産の利活用、目的を共有するチーム群によるスピード感のある開発スタイルなどにより、製品リリースまでの期間を短縮し、リリース後も短期間で高度な機能を改良を行っていく開発スタイルです。
アーキテクチャー観点では、SOA(Service Oriented Architecture)などもモダン型開発へのアプローチのひとつとなります。
従来、部品、エレキ、ソフトがそれぞれ行っていた最適化は、共有されたコンセプト(ルール)の下で、相互に密接な連携を取りながら進められていきます。また、迅速な開発を実現するためには、COTS(市販されている既製品)の活用も必要になります。
トップダウンで全体最適を行いながら開発を行うことで短期間での製品リリースが可能になります。
また、従来の開発手法と異なる点として、継続的で逐次的に行われる製品改良・機能追加を挙げることができます。
SOA(Service Oriented Architecture)
システムを「特定機能を提供する部品(サービス)の集まり」と見なして、サービスを組み合わせて大規模システムを構築する手法。
COTS(コッツ:Commercial Off The Shelf)
「棚からすぐに出してすぐ使える市販品」という意味で、航空宇宙や軍事関連の開発において民生用の機器を使用することを意味する言葉。
FOTA(Firmware update Over The Air)
機器を設置した後、ファームウェアを無線通信でアップデートすること。スマートフォンなどで用いられている技術。
SDV(Software Defined Vehicle)
自動車の機能をソフトウェアで定義すること。
AD/ADAS
AD(Autonomous Driving:自動運転)とADASAdvanced Driver Assistance System:先進運転支援システム)のこと。ADは5つのレベルに分類され、レベル1~2は「運転支援」と位置付けられ、いわゆる「自動運転」はレベル3以上と定義されている。
OSS(Open Source Software)
ソースコードが公開されているソフトウェアで、無償で利用できるほか、自由に改変、再配布が可能なソフトウェアのこと。
モダン型開発の課題

モダン型開発のソフトウェア制作シーンで生じる課題とは

モダン開発が必要となるソフトウェアは従来のソフトウェアと比較して、大規模化・複雑化しています。
そのために次のような課題に対応する必要が生じると予想されます。
  • 課題 1
    チェックアイコン ソフトウェアの大規模化・複雑化について
    ソフトウェアの大規模化・複雑化は開発工数とテスト工数の増大に直結しています。
    モダン開発を実現するための効率的な開発環境や人的リソースの最適化が必要です。
  • 課題 2
    チェックアイコン エンジニアの不足について
    人材不足はものづくりの現場の共通課題ですが、人的リソースを補うために組込ソフトウェア開発の経験がないオープン/エンプラ系エンジニアを登用し、教育する必要が生じます。
  • 課題 3
    チェックアイコン OSSの信頼性の確保について
    複雑なシステムを短期間に構築するためにはOSS系ツールの利用は不可欠です。しかし、高い信頼性が求められる車載ソフトウェアで使用できるかどうかを十分に検証する必要があります。
解決

ツールとエンジニアリングでモダン型開発をサポート

ガイオ・テクノロジーは有用なツール群と広範な知識経験を持つエンジニアリングで、従来型の開発をサポートし続けています。
これは、モダン型開発でも同様です。
これからの組込みソフトウェア開発をサポートする、有用なテストスイート「QTE」と目的とビジネス条件に適うエンジニアリングサービスを提供しています。

グローバル化と増加する規格への対応が求められる 従来型の開発

従来型開発とは

最適化の繰り返しにより洗練されてきた従来型開発

自動車産業に代表される日本型のものづくりの手法として「すり合わせ型開発」が広く行われてきました。部品、エレキ、ソフトがそれぞれ個別に最適を求め、さらにトータルなシステムとしての性能を発揮するために、相互に調整して全体最適を実現する手法は、日本の高い技術力の礎といえます。
従来型開発の課題

従来のやり方を踏襲しながら部分最適化を進める従来型開発の課題とは

「CASE」や「MaaS」など、自動車への急激なニーズの変化や国際的な法規対応の必要性から、「従来型の開発」とは異なる「モダン開発」への移行が求められるようになっています。しかしながら、これまで行ってきた開発の派生開発を中心に行う場合は、基本的な資産や開発環境は出来上がっているため、現状で定着している開発アプローチをとることがQCDDの観点からも望ましいといえるでしょう。そのため、従来のやり方を踏襲しながら部分最適化を進めて改善していくことが必要になります。
自動車を取り巻く環境が大きく変化する中、 「従来型の開発」を継続する上で解決しなければならない課題が次の3点です。
  • 課題 1
    チェックアイコン 技術資産のブラックボックス化
    熟練した技術者のノウハウは暗黙知であることが少なくありません。せっかくの技術資産もブラックボックス化していては、開発効率改善やリファクタリングに着手することが難しくなります。また、派生開発では過去の開発経緯を知っている人を中心に開発が進められます。そのため、他拠点との共有やグローバル化の障害になっています。
  • 課題 2
    チェックアイコン 対応しなければならない規格の増加
    グローバル化が進む現在、国際的な法規対応が必要となり、機能安全や法規対応など、対応が必要な規格が増加し、そのための業務量が増大しています。その一方で、機能開発のみならず法規への最小工数での対応が求められています。
    また、既存資産をベースとして対応する必要がありため、考慮しなければいけない要素が多く、煩雑な作業を大量に処理する必要があります。
  • 課題 3
    チェックアイコン 技術が継承されず、必要な技術者が不足
    慢性的な人手不足・技術者不足は、組織の固定化を招いています。従来は行われていた、世代交代や人の入れ替えによる技術の継承が、現在では難しいのが実情です。そもそも人手不足のため、求められるスキルセットを持つ人材を確保・獲得できないことが少なくありません。
解決

従来型開発の「課題」をGAIOテクノロジーが解決します。

ガイオ・テクノロジーは、創業から40年におよび提供し続けている信頼性の高い「ツール」と、現場が求める広範な「知識」「経験」「情報」を提供する「エンジニアリングサービス」で、お客様の組み込み開発をサポートしています。
従来型課題の解決に、ガイオ・テクノロジーのツールとエンジニアリングサービスが必ずお役に立ちます。
  • Point

    01

    ツールを活用して、
    情報共有を実現

    ガイオ・テクノロジーが提供する多彩なツールを活用することで、暗黙知を形式知に変えることを実現します。情報共有によって、設計資産を将来的に活用できる「活きた資産」とすることが可能になります。
    また、モデルベース開発を導入することで、従来型開発のさまざまな課題を解決することができ、リファクタリングなども進めやすくなります。

  • Point

    02

    課題に特化した専門家が対応

    ガイオ・テクノロジーには、法規対応に特化した技術者のほか、現場視点でお客様をサポートできる専門家が揃っています。
    現場の課題を洗い出し、解決策を検討するコンサルティングや、特定の課題に対してチームを組んで対応することも可能です。

  • Point

    03

    個人に依存しない開発環境を整備

    ガイオ・テクノロジーの多彩なツールは、自動化による工数削減や開発工程の平準化などを実現します。
    自動化や手順化することにより、属人的な開発から、個人に依存しない開発環境を構築することが可能になります。
    また、ツールに加えて、必要とされる技術領域のエンジニアリングサービスを提供することで、現場の課題を解決し、最適化を実現します。