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  • 2021年12月14日
  • NEWS

バージョンアップ情報のお知らせ(CMW ARM Cortex-R4/R4F,R5/R5F)

平素より弊社製品をご愛顧頂きまして誠にありがとうございます。
以下製品のバージョンアップを実施致しました。

バージョンアップ情報

【対象製品】
 カバレッジマスターwinAMS

【対象マイコン】
 シミュレータエンジン:System-G
 ARM製 ARM Cortex-R4/R4F
 ARM製 ARM Cortex-R5/R5F

バージョンアップ内容

OMFコンバータ ArmGccOmf:V1.5.0.1
対象コンパイラ:GNU Cコンパイラ(arm-none-eabi-gcc.exe)

コンパイラバージョン対応

・GNU CコンパイラV7.3.1に対応しました。

機能改善

・バージョンアップ内容 [1]
変換前のオブジェクトには、変数の初期値が入ったROMエリアが生成されていませんが、変換後のオブジェクトにROMエリアを作成するように改善しました。
これにより、スタートアップルーチンのROMからRAMにコピーする処理が正しく実行できるようになります。

・バージョンアップ内容 [2]
コンパイラが出力するデバッグ情報において、引数の割付情報が存在しない場合、またはレジスタやスタック上に割り付けられていない場合に、OMF変換後に引数のシンボル情報を削除していました。
カバレッジマスターwinAMSでテスト可能にするために、シンボル情報を削除しないように改善しました。

・バージョンアップ内容 [3]
下記のような可変長配列の構造体メンバを要素数が不定値(以後nと表記)の配列として取り扱っていましたが、
要素数0の配列として変換するように変更しました。

typedef struct _VLA_ST1{
int len;
int vla[];
}VLA_ST1;
VLA_ST1 *p_vla_st1;

void Func(int len)
{
p_vla_st1 = malloc(sizeof(VLA_ST1) + sizeof(int)*len);
p_vla_st1->len = len;
}

上記のような配列の要素に対して、値を設定(参照)する場合には、テストドライバを使用してください。

・本不具合による旧バージョン使用時の影響範囲
テスト対象関数のテストCSVにおいて可変長配列の添え字n(p_vla_st1.vla[n])を登録し使用することができていました。
そのようなテストCSVにおいて、テスト実行を行うと、「シンボル(.vla[n])は存在しません。」とエラーダイアログを表示していました。

・バージョンアップ内容 [4]
シミュレータにおいて、特定のソースファイルで行番号情報が表示されない場合がありました。
カバレッジマスターwinAMSのプロジェクトダイアログのオプション[FuncFirstLine]をONにすることで改善できるようにしました。

・バージョンアップ内容 [5]
コンパイラの最適化オプション-O2以上(-O2/-O3/-Os/-Ofast)を指定した場合に、その影響で引数の値が固定化されるなど元の関数の亜種が生成されることがありました。
このような関数シンボルを作成しないように改善しました。

・バージョンアップ内容 [6]
CasePlayer2の「MPU及びコンパイラ固有の設定」で「MPU:ARM Cortex-R」、「コンパイラ:GNU」を選択時に自動で設定する以下のユーザーキーワードを、追加しました。

_Float32, _Float64, _Float32x, _Fract, _Accum, _Sat

新規CasePlayer2プロジェクトを作成した場合に、本変更内容が適用されます。
作成済みのCasePlayer2プロジェクトには影響ありません。

マニュアル対応

・「ARM GCC OMFコンバータ」に制限・注意事項を追加しました。
-「OMFコンバータ」の章からマイコン毎に、ご参照いただけます。
製品インストールフォルダ:docXAIL-Debugger.chm

・「カバレッジマスターwinAMSマイコン毎の制限」マニュアルに制限・注意事項を追加しました。
-マイコン毎に、ご参照いただけます。
製品インストールフォルダ:docMPU制限一覧(System-G).pdf